原発性胆汁性肝硬変症診断時の二つの抗ミトコンドリア抗体検査の比較
みなさん、こんばんは、千葉県木更津市の肝臓専門医のはやさかクリニック院長 早坂 章 (Akira Hayasaka)です。
先ほど、書きましたように妻の早坂麻奈美とレセプト仕事を済ませ、帰宅したら、日本肝臓学会誌「肝臓」(Vol.51.no.9)が届いていました。内容をみると
特集は<座談会>C型肝炎の最新治療 で興味深いものでしたが、「短報」に「原発性胆汁性肝硬変が疑われる症例における抗ミトコンドリア抗体測定 -IFとM2のどちらをもちいるべきか-」という帝京大学の三浦 亮先生が筆頭著者の論文です。
簡単にすると、一般にIFという検査はM2という検査より、感度も特異度も低い、M2が優れているといわれているけれど、原発性胆汁性肝硬変症患者さんの3-5%にIF陽性、M2陰性患者さんがおられる。
だから、慢性的に肝胆道系酵素が上昇している患者さんに原発性胆汁性肝硬変症が疑われる場合、
M2をまず優先するが、M2陰性であっても、しばらくしたら、IFによる抗ミトコンドリア抗体測定を行うべきである。
という結論でした。
今後の診療に活かしていきたいと思います。
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