B型肝炎ウイルス遺伝子型判定検査が5月から保険適応!

2011年4月22日日記

 

 

 

 

 

千葉県 木更津市 肝臓専門医 早坂章です。

B型肝炎ウイルス遺伝子型判定検査が5月から保険適応になるそうです。

御存知のことと思いますが、B型肝炎ウイルスにはA、 B、 C、 D、 E 、F、 G、 Hの8つの遺伝子型が知られています。

日本では多くの地域で90%以上がC型で、沖縄では、半数以上がB型です。西ヨーロッパはA, Dが半々です。

日本には従来遺伝子型 B、Cの方が殆どで、母子感染はあるが、成人でのB型急性肝炎からの慢性化は、殆どないといわれてきましたが、最近、遺伝子型 Aが日本に入りこみ、成人の急性肝炎からの慢性肝炎化も少しずつおおくなってきました。

また、遺伝子型 Bには、アジア型Baと日本型Bjがあり、Bjは比較的予後良好といわれています。

今回、遺伝子型判定が保険適応で検査をうけていただけると、発癌への注意ぶかさの加減が調節できるかもしれません。

また、保険適応条件をよく読まなければなりませんが、急性B型肝炎患者さんが一旦、よくなられた後、どのように経過観察させていただくのがよいか、参考になりそうです。