高脂血症薬とC型肝炎ウイルス:「抗ウイルス作用/報道の方法」

2017年9月25日日記

先程の高脂血症薬の抗ウイルス作用について、私など違い冷静にコメントされている方のブログ記事を読ませていただきまいたので、御紹介いたします。ごもっともです。以下、ブログ「とりとめもない情報 とりとめん」よりの引用です。

「ときどきある追加効用のひとつか。
ウイルス対する作用と、人に対する作用(高脂血症薬)は
作用機序(作用する場所)がぜんぜん異なるので、
分野の異なる両方の作用を示すことは時々ある。
少しは期待できるが、臨床でやってみないと絶対わからない種類の
問題であるので、期待のしすぎには注意が必要である。
(標的組織に十分な濃度いかないなど、問題が起こる可能性も多い)

研究結果はそこそこだが、この記事はよくない。
まだ細胞レベルの状態で、次の動物での臨床試験での効果確認まで
こぎつけていない。先はまだ長いと考えられる。
この状態でここまで報道するのはどうか。
たとえ一筋縄でいったとしても、まだ実用までは程遠く、
数年以上かかることも明白なのに、まったく記されていない。


この文章以上にデータを集めたわけではないので、詳しくいえないが、
細胞レベルでの試験の次に、直接「人での臨床試験」に
進むというのも気になる。

毒性は現在使用されていて分かっているため、動物での試験で
調べる必要はないが、動物で効果を確認せずに人での試験に行くのは
倫理上問題があるはずである。
倫理上、最善の治療と同等の成果が予想できることが、
人で臨床試験を行う上で必要になってくる。

臨床試験で治療を行って効果がでなければ、
患者に効果のない治療をしてしまったことになる。
そういう事態を防ぐために、動物なので試験を行い、
効果がある程度保障できなければならない。

動物である程度の効果が見られる、もしくは人の(動態)シミュレーションで
効果が想定できねば人での臨床試験に進むべきではない。
(シミュレーションで効果が得られると推定できているのだろうか?)

この研究の動向は見る必要がありそうである。」