新型「第2波」、大人直撃 インフル、今後も増加懸念 高リスクの人はワクチンを

日記

これまた、毎日.jp提供

インフルエンザが大人を中心に急激に広まってきた。検出されるウイルスは新型が中心で、新型流行の「第2波」が到来しているとみられる。国立感染症研究所は「患者増加は今後も続くだろう」と懸念しており、特に持病のある人や妊婦など重症化のリスクが高い人に、早めのワクチン接種を呼び掛けている。

全国約5千の定点医療機関から報告された患者数は10~16日の1週間で1機関当たり12・09人で、前週の5・06人の2倍以上。医療機関を受診したのは推計78万人で、20代が22%、30代が16%など20~50代を中心に大人が過半数を占める。

例年、インフルエンザの流行は子どもが中心。「通常は大人が流行の中心になることは、まずない」と同研究所感染症情報センターの安井良則(やすい・よしのり)主任研究官。原因は2009年に出現した新型だ。

新型の「第1波」は、09年8月から全国流行が始まり11月下旬にピークを迎え、10年3月ごろまで続いた。感染したのは小児や学生(5~19歳)が多く、20~50代は患者全体の30%弱だった。

安井さんによると、今シーズンの患者が多いのは、昨シーズンに新型に感染しなかったため、免疫をあまり持たない年齢層という。

過去の新型インフルエンザ発生時には、第2波の方が死者が多かった例もある。世界保健機関(WHO)によると、今シーズンは英国でも新型が流行、重症患者や死者が増え15~64歳が多い。

安井さんは「昨シーズンに比べ、流行拡大のスピードが速いのが心配だ。医療体制を破綻させないよう、かかったと思ったら大病院ではなく、近くのかかりつけ医を受診してほしい」と話している。