電子カルテ(m-Karte)・検査会社(三菱化学メディエンス)との間隔のずれ
人事もおかげ様で大分安定してまいり、診療に努力している毎日です。
今日は現在使用中の三菱化学メディエンスの診療所レベルへの検査結果の危機意識と電子カルテ保守につき、びっくり、あきれました。
どうも、このブログは同僚、後輩 医師も見てくださることがあるようですので、電子カルテ(m-Karte)について感想を書かせていただきます。もともとは富士通開発のカルテに検査は三菱さん限定設定のようにつくられたカルテです。
一つ目ですが、
一般に検査結果が大変悪いと検査会社は緊急報告との形でFAXなどで連絡してくださいます。今回、ある患者さんについて、もちろん、私の臨床診察による見方が甘かったのですが、炎症反応で通常0.3未満が正常とされるCRP検査結果が12を超えておりましたが、御連絡いただけませんでした。その結果、患者さんにも、ご迷惑をかけてしまいました。 検査会社によるとCRPは30以上でないと緊急連絡ではないそうです。入院患者などでしたら、他の様子からも判断できますが、30以上なら、いくら、藪の私でも検討がつきます。認識のずれです。
外来のみの診療所では患者さんを他の施設に紹介することをも考慮すべき値です。診療所向け、検査会社とペアの電子カルテをうたっておられるのに、びっくりです。
繰り返しになりますが、私が臨床判断できれば良かったのですが、もれてしまいました。
院内でもCRPは測定できますので、今後は院内で測定し、患者さんの病状をきちんと把握したいと思います。
検査会社の営業の方には、重要度は理解していただけないようでした。
このようなもやもやした気分のなか、2つ目ですが、お金の話題で恐縮ですが、電子カルテの毎月の保守料とは何なのかなと感じました。
現在毎月5万円以上お支払しているのですが、電子カルテ(m-Karte)で開いている患者さんの心電図を参照する設定(心電計の会社はすでにビューアーの設定は済ませています)をあるボタンに設定していただこうとしたら、営業担当者から、それは、別途料金が必要とのことでした。どこでもそんなもんなんでしょうが、毎月の保守の範囲外だそうです。ばかばかしいので、今日の午後、自分で電子カルテ設定メニューの一部を自分でいじり、心電図ビューアープログラムに患者さんのIDパラメータをおいたら、すぐ、使えるようになりました。やはり、機械は自分で使えるようにしておくものですね。
今後、電子カルテ導入をお考え先生などには少し御参考になるかと思われます。
久しぶりの投稿なのに不平で自分でも悲しくなります。記載以外にもこの件はいろいろあり、今回は書かせていただく気分になりました。
ディスカッション
コメント一覧
IT屋のバンバンは耳をふさぎたくなる。
人を動かせば、どうしても人件費がかかる。通常保守とはなんぞやといつもお客様から攻められている。むーん、リモートでできればいいんですけどね。やっぱり、機械には使われちゃあかんです。使いこなさないと・・・。といいながら、いつもパソコンとシステムで痛い目に遭っている、あれ?
IT会社からユーザーのシステム部門に転職した私はガンガン保守に文句言いながら使ってます。まあ結局両方痛い目を見るのをわかっていながらなかなかことが進まないのが悩ましいところですが。
胃カメラ希望の方があると、先生のクリニックをHPごと紹介しています。そこで、本日たまたまブログを読みました。
私たちは02年の開業ですが、当初から電子化カルテは採用せず、現在も導入する意思は全くありません。現在のようなインターフェースではだめだと思っています。その分確かに事務職に負担がありますが、少なくとも患者に顔を向けて話せるので良いです。今のようなインターフェースである限りは医療秘書に打ち込みさせない限りだめです。
電子カルテ化は一部電子機器メーカーと経済産業省の陰謀と思います。
「地デジ」と同じではないでしょうか。
猪狩先生、コメントありがとうございます。いつも、患者さんのご紹介、感謝しております。最近、胃カメラ予約が随分と先になってしまい、患者さん、先生にご迷惑をおかけして、申し訳ありません。
電子カルテの運用はなるべく、患者さんのお顔を見ながら、お話を伺い、検査結果などはディスプレーを一緒に見ながら、診療するよう努めております。先生の御指摘の通り、きちんとしたコミュニケーションをとりながらの運用はむずかしいですね。