過去の記事: 1月 2009

超音波エラストメトリによる肝臓の硬さの検査の再現性についての論文

2009年 01月 8日:

さて、肝臓病を忘れているわけではありません。

肝臓病の患者さんにとって肝硬変になっているかどうか、肝臓が硬くなってきていないかは、大きな、深刻な心配事項です。

もちろん、肝臓に針を刺させて頂き、顕微鏡などで肝臓内の線維の様子を検討させていただく、肝生検が、現在でも一番確実な方法とされていますが、患者さんへの負担が大きく、危険も伴う方法です。私は大学卒業時から(学生の頃から)、患者さんに負担をかけずに肝臓の線維化がわかる検査がないか、作れないか、将来、新しい治療がということが見つかった時にも治療経過を検討させていただくのに、役立たせないか、が最大の関心事でした。

現在、血小板数、肝線維化マーカーなど随分と発達してきましたが、肝生検にはまだ、追いついていないのが、正直なところでしょうか?

現在、「超音波エラストメトリ」という方法が盛んに研究されています。超音波検査の機械のようなもので、肝臓の硬さを推測・測定する機械・検査方法です。

Clinical Gastroenterology and Hepatologyの2008年11月号にこの方の再現性(おおざっぱにいうと、ちゃんと硬さが測れる条件)に関する研究が掲載されておりました。ともすれば、良い結果のみ論文化されますが、フランス人の著者らは、良いところ、検査の限界などきちんと研究、発表されております。

結論としては、この検査は肝生検で針をさす部位で行うのが良く、全般的には、再現性は良いが、本当に硬い患者さんはきちんとわかるが、硬さの程度が軽いと検査する方(医師)によって、結果がばらばらになり易い、また、肥満のひとには向かないので、結果は注意して解釈すべきとのべておりました。

なかなか、難しいですね。(日本からもこの検査に関する、ご立派な研究はもちろん、あります)。

実は、勤務医時代、私も機械を1週間だけですが、借りたことがあります。印象としては、ほかの検査で、「硬いだろうな」と思う患者さんに「硬い」という結果はでましたが、中間の程度かなと思う患者さんには、それほど、助けとなる情報は得られないよう気がしました。(気がしただけで解析はしませんでしたが。)

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アメージング・グレース

2009年 01月 7日:

私はいつも5-6冊同時に読書しておりますが、以前、読んでいた英語明文集にアメージング・グレースが最初に紹介されておりました。

皆様、ご存じとは思いますが、この詩は、ジョン・ニュートン(司祭)が若い頃、不信心者で放蕩を繰り返す非道な奴隷商人であったが、航海中にひどい嵐にあって、難破しそうになった時、思わず、「神」に助けを求め、祈りの言葉を発し、奇跡的に沈没を免れ、その後、悔い改め、船乗りをやめ、英国国教会の司祭になって生涯を終えたそうですが、彼の詩だそうです。

藤井哲郎/マイケル・ブロンコさんの「言い換え訳」
を、是非、ご紹介させてください。

 

「驚くばかりの神の慈悲」 なんと優しい響きだろう
なぜならそれは、私のような無価値な者でさえ救ったのだから
かつて私は不幸で混乱した人間だった、だが今は敬けんな生き方を見つけた
かつて私には真実が見えなった
だが今、それがはっきりと見える

神は私に大事なことを恐れることを教え、しかし、同時に
ささいなことを怖がらないことも教えてくれた
私が神様を信じ始めてから、
神の慈悲は、私にとってかけがえのないものとなった

人生の多くの危機や困難や罠にもめげず
私はこれまで死なずに、生かされてきた
私をいつも守ってくれていたのが、神の慈悲
天国の父のもとへと帰るまで、守り続けてくれるのも
神の慈悲だろう

主イエスの御名は私の耳にやさしく響く
今や私は、神と神の慈悲と主イエスを信じる者となったから
主イエスの御名はいつも私を慰め、いやし、
私の苦悩を取り去ってくれる

私はキリスト教徒ではありませんが、人間の宇宙の中での存在について考えさせられます。自分を過大評価したり、傲慢になってはいけませんね。常に感謝の気持ちを。仏教などほかの宗教にも通じるように感じます。

自己満足のブログになっていますが、御許しください。

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事務会議

2009年 01月 7日:

今日は、休診日ですが、午前8時20分から事務スタッフ、看護師長と私で事務会議を開催しました。

いろいろと相談後、事務スタッフさん達は、レセプト処理のお仕事をしてくださいました。

私は、その後、院外での事務仕事を済ませ、夕方、また、クリニックへ戻り、残務を進め、帰宅。

これだけの日程でも、またもや、疲れてしまいました。……..年でしょうか?

運動不足からだと思います。(強がりです)

明日もがんばるぞー。

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C型肝炎治療・UpToDateから

2009年 01月 6日:

先日は、B型肝炎の論文を読んでいる紹介をさせていただきましたが、C型肝炎の治療については、永らく、購読しているオンライン教科書のUpToDate のC型肝炎治療の記述が、大変、役に立ちそうです。いろいろなガイドラインも比較けんとうしながら、述べています。

でも、結局は、受けていただければ、ペグインターフェロン、リバビリン併用療法がよいと煎じつめられてしまいそうですが。

論文構成は、以下のようなすごいものです。

はじめに
一般的な点 
 食事 
 疲労
 処方薬、処方薬以外の薬の用量適切化
 食道静脈瘤と肝細胞癌のスクリーニング(確認、定期検査)

治療対象患者さんの選択
 ALT正常持続者
 肝生検の役割
 
 治療対象と患者さんの割合
 治療の目標と長期的な利益

インターフェロン・リバビリン併用療法に関連する因子

NIH ガイドライン
米国肝臓学会ガイドライン
 一般治療にあった患者さん
 個別化治療の検討が必要な患者さん
 治療禁忌の患者さん
その他のガイドライン

注意点

費用効果比

まとめと推奨
 急性C型肝炎
 初回治療
 再燃者と無効者
  インターフェロン単独療法後の再燃者
  インターフェロン単独療法後の無効者
  従来型インターフェロン・リバビリン療法無効者
  ペグインターフェロン・リバビリン療法無効者

 HCV感染の肝外所見
 非対称性肝硬変
 免疫機能低下患者
 違法薬物使用者
 腎臓病患者
 ALT持続正常者

患者さんへの情報
文献
関連する話題

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親の子離れ、子が育つ・森田格言3

2009年 01月 6日:

惰性と呼ばれてしまいそうですが、森田格言の続きです。

「親の子離れ、子が育つ」

です。「親はこに大枠をつたえるだけでいい」とのことで、この格言の効用は「自立」神経失調症を改善するそうです。 「子供の人生は親の人生とは違う。この一見当り前のことが実生活では生かしきれないことが多い」とのべています。

見守りましょう。

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