Is there sufficient evidence to recommend antiviral therapy in hepatitis C ? (C型肝炎の抗ウイルス療法を勧める十分な根拠はあるのか?)

2014年1月22日日記

肝臓専門医として熟読が必要な論文ですが、

ヨーロッパ肝臓学会誌 Journal of Hepatologyの2014年1月号に Is there sufficient evidence to recommend antiviral therapy in hepatitis C ? (C型肝炎の抗ウイルス療法を勧める十分な根拠はあるのか?)と題する総説がでておりました。

Is there sufficient evidence to recommend antiviral therapy in hepatitis C ?

C型肝炎の患者さんに肝硬変への進展や肝臓癌発生を抑えるため、治療を勧めるのが当然と思っていましたが、最近の研究、特にCochrane meta analysis と Hepatitis C Anti-viral Long-term Treatment Against Cirrhosis(HALT-C) などで、インターフェロンを基本した長期にわたるC型肝炎治療は治療を受けなかった患者さんより死亡率が高い、報告があったため、一体どういう状況なのかを説明しています。 問題点を論じた後、

結論としては

SVRが確実な治療の証拠とはやはり言えないが、肝線維化の改善、門脈圧低下、肝不全や肝臓癌のリスクを下げ、総じて生存率も高めるので、患者さんケアにあたっては十分に有用である。

したがって、医師は引き続き、患者さんに治療を進めるべきである

Cochrane meta analysis やHALT-Cの結果が治療抑制になることを憂いていました。